障害を持つ方の働く場を整えたい。
そのためには、労働基準法のプロでなければ…
そう考えて社会保険労務士を目指したのでした。
ところが、私は、中学生の頃から体力がなく、
すぐに疲れ、頭痛でぐったりすることが多かったのでした。
社会人になって更にひどくなり、9時から5時までの勤務で,
残業もないような状態だったのに、いっぱいいっぱいで、
勤務以外はなにもできませんでした。
それでも、子供に恵まれ(ひとりですが)
わずかな家事と育児に必死にになりました。
少し歩くと息が切れ、横になることばかり。
いつも疲労感に溺れているような感じでした。
疲れているので怒りっぽく、頭痛薬が手放せず、
なぜ、こんな状態なのか…どこが悪いのか…。
目の疾患で、頭痛が多いのかもしれないと眼科に行ったとき、
「目に悪いところはないので、心療内科にいかれては?」
と言われました。
大量の薬を想像してしまい、行くことはできませんでした。
もし受診していたら、何かの病名がついたのかもしれません。
ですが、そのまま苦しいまま、
社会保険労務士になりたいと受験勉強を始めたのです。
資格取得の学校には、電車に乗れないので通えません。
(疲労感で立っていられない)
通信で学びました。
だるくて机の間に座れないので、
いつも横になってテキストを読んでいました。
頭にも入らず…
横になったままテキストの向こうに
窓から空が見え、青空は、希望で、
そして、絶望でした。
挑戦する事のハードルがこんなに高いまま
人生このままかな
体に元気のないままかな…
がっかりしながら、
それでも、あきらめきれずに続けて、
10回目の挑戦の頃に、あることをきっかけに
体が動くようになり始めたのです。
頭痛薬のお世話になることも、ぐんと減りました。
起き上がれない日はありません。
そして、14回目の試験で合格。
年に一回のチャンスですから、15年はかかったことになります。
今では、ご縁があって
障害年金請求のサポートに取り組んでいます。
メンタル不調による、障害年金請求を希望される方の病状を伺う時、
かつての自分と重なることがあります。
私は軽症でしたが、想像することができます。
少しだけですが、不調の方に寄り添えるのは、私なのかもしれません。